催眠療法
催眠療法とは
催眠療法の歴史はとても古く、約三千年前から宗教的儀式や病気やケガの治癒のために用いられてきました。催眠状態の生理的、心理的特性を利用して、様々な治療が行われます。潜在意識と顕在意識がつながった状態でカウンセリングを行うことで、暗示やイメージを送り込みやすくなります。
催眠状態では体や心の回復、緊張からの開放、不安感情の軽減などが期待でき、様々な心理カウンセリングにも用いられています。
催眠療法の技法
暗示療法、イメージ療法
催眠状態のクライアントに暗示やイメージを与え、ヒステリーやノイローゼ、強迫神経症などの様々な症状を改善させる技法です。これにより、不安障害やパニック障害、不眠、体の麻痺などに効果を発揮します。退行催眠療法
退行催眠療法は、催眠状態の中で過去の出来事へと遡り、現在抱えている問題の原因を探し、症状の改善を図るためのものです。暗示療法は「今現在起きている症状を抑える」という対症療法なので、時間の経過とともにその効果が薄れることがありますが、この退行催眠療法は根本的な原因を探し当て現在の症状に繋がる問題の根源を解決することを目的としているため、時間経過によっても効果が薄れにくくなります。未来世療法
未来世療法は、催眠療法内において「問題が解決し、望みが叶い、最高の幸せが訪れている」未来の自分と会話をしてアドバイスを受けるという技法です。催眠下で未来の自分になって、過去である現在の自分の問題をどう解決したか、どう夢をかなえたのか、そのためにどんな選択をしてきたかを伝えることで、客観的かつ納得のいく解決法がみつかることもあります。また、その幸せな未来に近づくためへの行動を選んでいけるようになります。催眠療法の効果
催眠療法は、顕現状態と、顕現意識下にある潜在状態のとを繋げて行う療法です。顕現状態では無意識のうちに自分の中に押し込めてしまっていた気持ちや感情のフタをほんの少しずらしてあげることができます。心理的な問題の治療に加え、最近では自己洞察力や、飲酒や喫煙といった悪習慣からの脱却を目指す行動変容の促進にも積極的に用いられています。