いじめ恐怖症
いじめ恐怖症とは
いじめ恐怖症は近年その存在が少しずつ注目されている症状です。子供時代のいじめによって心に負った傷が、成長してからも消えずに残ってしまうというものです。いじめによって人間不信や神経過敏、自尊心の欠如、社会不安障害などを抱えたまま成長してしまい、社会に溶け込めないまま一生立ち直れない人も多くいます。いじめ恐怖症によって起こる症状
自己否定的な性格
自分に対して周りから否定の言葉ばかり浴びせられたり、日常的に暴力を受けていると、自尊心が育たず自己否定的な性格になってしまいます。本人には何も非がないのに「私が悪いんだ」「私はなんの価値もない人間なんだ」と思い込んでしまい、どんな言葉もマイナスに受け取ってしまいがちです。結果として人間関係がうまく築けず、孤独になってしまうことが多いです。長年フラッシュバックやトラウマに悩まされたあげく、いじめの数年後に耐えられず命を絶ってしまう方もいるほどです。脳機能の低下
日常的に暴言や暴力、虐待などを受けてきた人は、脳の「聴覚野」という音を認識する部分が肥大しがちになり、また前頭前野という脳そのものの活動性を司る部分が収縮してしまうというデータがあります。自分に対する言葉や暴力から身を守るべく反応しやすくするとともに、恐ろしい思いから自分を守ろうとして「何も考えたくない」という防衛本能が働く結果だと考えられます。その結果、人の言葉をうまく認識できない、学習能力が低下するなど、様々な影響があります。