優位感覚
NLPの優位感覚とは、個人によって得意な五感があることを示す言葉です。
NLP VAKモデル(代表システム)の研究により明らかになってきました。
五感には視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚があります。
そのうちの、視覚・聴覚・触覚の3つに焦点を合わせて、人のコミュニケーション時の特徴を分類しました。
明らかに偏りがみられる人もいますが、「タイプ」とくくるよりも、得意な要素があるという捉え方の方が良いでしょう。
例えば、状況で明らかに使い分けている人がいるのも確かだからです。
ですから、タイプ分けを意識しすぎて逆に惑わされないようにしましょう。
優位感覚とは、今まで説明してきたVAKの感覚が個人によって、またその時その時によって優先順位があるということです。
視覚が得意な人は「この人の優位感覚は視覚」という言葉の使い方をします。
相手の優位感覚に合わせることが出来たら、とてもスムーズにコミュニケーションが取れます。
ただ、注意点としてNLPの技術は意識しすぎると「ぎこちない人」になりやすいです。
わからない部分はわからないで、誠実に相手に合わせていこうとする心の姿勢も持つとよろしいかと思います。
それでは、優位感覚のタイプわけの特徴を見てみましょう。
会話スピードでは、早口の順番で視覚タイプ→聴覚タイプ→触覚タイプになります。
コミュニケーション距離では、遠い順番で視覚タイプ→聴覚タイプ→触覚タイプになります。
目の動きは、上をよく見るのが視覚タイプ、横をよく見るのが聴覚タイプ、下を見るのが触覚タイプになります。
相手が視覚の優位感覚タイプであれば、視覚的な表現の言葉を使い、身振り手振りを使ったり、絵や図など視覚的な補助を使うと効果的です。
相手が聴覚の優位感覚タイプであれば、聴覚的な表現の言葉を使い、説明的に話すことや、声の質を変えること、また文章を補助的に書いて説明すると効果的です。
相手が触覚の優位感覚のタイプであれば、触覚的な表現の言葉を使い、感情や気持ちを込めて話したり、その雰囲気や空気感、距離感や肌触りなど含めて説明すると効果的です。
合わせてこちらもお読みいただけると理解が深まります。→NLP VAKモデル
優先表出体系
ある状況において、優先的に使用する五感の表出体系のことを指す言葉です。
五感の優位感覚は、その人のタイプのように使いますが、優先表出体系は状況によって変化するその時の優位な感覚を表す言葉です。
例えば、仕事中に聴覚タイプの人が、オフになると触覚優位なタイプのように見えることも多いのです。
体感覚優位なスポーツ選手の趣味が読書ということもあり得ます。
このようにNLP VAKモデルのタイプ分けも役に立ちますが、実はその瞬間瞬間をとらえてコミュニケーションすることが一番重要なのです。
五感の優位感覚は、その人のタイプのように使いますが、優先表出体系は状況によって変化するその時の優位な感覚を表す言葉です。
例えば、仕事中に聴覚タイプの人が、オフになると触覚優位なタイプのように見えることも多いのです。
体感覚優位なスポーツ選手の趣味が読書ということもあり得ます。
このようにNLP VAKモデルのタイプ分けも役に立ちますが、実はその瞬間瞬間をとらえてコミュニケーションすることが一番重要なのです。
誘導体系
四段階有能性レベル
上達レベルの区分を明確化した考え方。無意識的無能性、意識的無能性、意識的有能性、無意識的有能性。
ラポール
ラポール(rapport)という言葉は、フランス語の「関係」を意味する言葉で、主にカウンセリングやコーチングなどの現場で、カウンセラーとクライエントのコミュニケーションにおける「良好な信頼関係」を意味する心理学用語です。
ラポールが形成されると、コミュニケーション相手の感情の中に、安心感が生まれてその後のコミュニケーションがスムーズになります。
コミュニケーション相手はあなたに理解され受容されていると感じるため、あなたの意見や提案を自分の中にスムーズに受け入れる準備が整っている状態なのです。
仲が良い家族や友人、恋人、仲間の間にはこのラポールが形成されていると言います。
カウンセラーやコーチとクライエントとの関係においてラポールが築かれると、その後のセッションが有効に働きやすいばかりか、成果も出やすくなります。
カウンセリングやコーチングはアドバイスではありませんので、成果を出すのにはクライエントの心理状態がとても重要になります。
仕事などビジネスにおいては、限られた短い時間で、しかも初対面の人と一緒に仕事をしたり、営業の得意先でプレゼンや商談を成功させたいシーンもあるでしょう。
また、上司と部下の信頼関係の構築や、多くの人への影響力という意味でも、ラポールというコミュニケーションスキルを身につけていて損はしません。
ラポールが注目されているのはビジネスの現場だけではありません。
最近注目されているのは、医療や福祉、介護業界や保育、教育の現場などです。
ラポールが注目されているというよりも、より良いコミュニケーションが求められていると言えるでしょうか。
ラポールは相手の無意識レベルとつながって共感や安心感、親近感を与える信頼関係です。
基本的なことがしっかりできたら、具合の悪い患者様、認知症の高齢者の方や、まだ言葉が話せない乳幼児、子どもたちに対しても安心を伝えて、効果を発揮することができます。
ラポールを形成する方法には心理学的に具体的な重要テクニックがいくつかあります。
ラポールが形成されるとお互い理解し合える感覚が生まれて、その後の人間関係がスムーズになります。
そのラポール形成の手法についてお伝えいたします。
一つ目はミラーリングです。
この時、わざとらしく合わせるのではなく、自然に合わせることが必要です。
2つ目はペーシングです。
ペーシングは、コミュニケーション時に会話において、相手を否定せず話し方を合わせる手法のことです。
話し方とは、相手の会話スピード、声の大きさ、声のトーン、呼吸などの非言語表現のことです。
3つ目はキャリブレーションです。
五感(視覚・聴覚・触覚)をすべて使い観察していくことが、NLPのキャリブレーションです。
4つ目はバックトラッキング(オウム返し)です。
バックトラッキングは(オウム返し)は、カウンセリングやコーチングの場面で使われる、会話において相手の言った言葉(キーワード)を、必要以上に変えずにそのまま繰り返して言い返す方法になります。
キーワードを丁寧に繰り返すことで、「あなたの話を聴いていますよ」というメッセージを無意識レベルで伝え、共感と安心感、親近感を伝えるラポール形成テクニックです。
NLP(神経言語プログラミング)には相手の世界を尊重するという考え方があります。
相手の世界を尊重するコミュニケーションには、ラポール「信頼関係」がかかせません。
そのためには、ラポールテクニックを用いて、共感や安心感・親近感を伝えることが必要です。
ラポール形成が上手にできると、今までとは違うコミュニケーションの世界に一歩踏み出します。
ラポール形成の重要テクニックは、アドバンスドNLPベーシックコースで学びます。
リーディング
ラポール形成を確認するテクニック。また、広義では望んだ方向へひっぱること。
リソース
資源。過去の自信のある状態など、目的達成に必要なものすべて。
リファー
クライエントを援助する一環として、他の専門家に依頼すること。自分では十分な対応が出来ない場合、特に精神疾患の疑いがある等の場合は、より専門的な機関に紹介することが求められる。その際、クライエントとよく話し合い、不信感をもたれないようにすること。また、日ごろからリファー先の関係性を作っておくことが援助者としての義務である。(ウィキペディア)
リフレーミング
人は起きる出来事や物事の受け取り方で、心の状態や能力・パフォーマンスが左右されてしまいます。
NLP(神経言語プログラミング)リフレーミングは、出来事のフレーム(枠組み)を変えます。
そうすることで、一見ネガティブと思われていた側面からポジティブな側面を引き出す言葉による働きかけのスキルです。
今まで囚われていた、価値観や信念に変化をもたらす、言葉を使ったNLP心理学のスキルなのです。
例えば、その人の中で短所だと思われていた部分を長所に変えたり、悪循環の思考パターンを前向きな思考パターンに変えることも可能です。
主にカウンセリングやコーチングでは随所に用いりますが、繰り返しリフレーミングをすることで、どんどん視点が変わり、新たな気づきが起きたり、気持ちが楽になります。
リフレーミングの仕組みは、「ある出来事や物事を別の視点の枠組みで見直す」ということです。
私たちは「事実」だけを認識するということはとても困難です。
悩みというものも、何かの出来事に対して、私たちが主観で解釈してしまうから悩みなのです。
この悩みに対して効果を発揮するのが「枠組みを変える」リフレーミングという言葉のスキルなのです。
例えば、悩んでいた人が海外旅行へ行き、広大な自然を前にして自分を振り返った時に「あー、なんてちっぽけなことで悩んでいたんだ」と吹っ切れることがあります。
あの仕組みは、日常から非日常へ行き、視点が日本から海外や地球と広がって、自然と起きるリフレーミングなのです。
この仕組みを使って、物事や出来事を見る視点を変えたり、焦点を変える試みがリフレーミングなのです。
リフレーミングではネガティブな出来事を、自分にとって前向きにとらえなおしてモチベーションアップや、セルフイメージを変えることも出来ます。
出来事や状況に流されずに、意味をとらえなおすことで、可能性をキャッチしパフォーマンスを発揮することが出来ます。
上手に使えば、ピンチをチャンスに大逆転できるのがリフレーミングです。
リフレーミングの一番わかりやすい例は、直接意味づけを変える方法です。
意味のリフレーミングのやり方は落ち着いて「他にどんな意味があるだろうか?」と考えてみることです。
例えば、コンプレックスを抱える相手とのコミュニケーションにも有効です。
例えば、優柔不断でいつも断ることが出来ないと悩んでいる人に、「本当に相手のことを想っている優しい人なんですね」とか、「決断に慎重なんですね」などと言ってあげることが出来ます。
リフレーミングは出来事に対する見方や視点が変わることで、一気に短所が長所に変わることもあります。
【状況のリフレーミング】
意味のリフレーミングは意味合いを変えることをおこないました。
過剰な何かの能力に対して、その能力を活かせる状況を用意してあげるというリフレーミング方法です。
例えば「細かすぎる」人であれば、細かい計算をするような仕事や文章の校正などの仕事、プログラマーなどに向いているかもしれません。
このように、「~すぎる」ことがらがどんな状況なら役に立つか?と考え直すのが状況のリフレーミングになります。
【リフレーミングを人生に役立てよう】
コミュニケーション相手がお子さんや職場の部下の場合に、モチベーションを上げたり、苦手なことに対して自信をつける関わりをすることも出来ます。
意識的にリフレーミングを活用して、相手の心を元気にしてあげましょう。
その際、コミュニケーション相手とのラポールが深まると、もっと効果的に使うことが出来ますよ。